ASI アジアショッパーインサイト研究会

購買の瞬間を探る

ASIとは

アジアショッパーインサイト研究会(Asia Shopper Insight Institute:ASI)は、小売業の経営戦略やDX活用の実際、ショッパーの購買行動を確認し、メーカーの商品戦略や流通営業戦略をショッパー視点で明らかにしようとする産学研究会です。ショッパーのブランド購買についてリアル店舗およびネットスーパーにおけるカスタマー・ジャーニーを把握します。購買の瞬間を購買前・購買・購買後に分け、それぞれの瞬間の購買行動および意識・無意識の感情の動きを調査・実験を繰り返しながら実証的に分析し、感動的な顧客体験を提供するブランドおよび売場(ネット含む)のマーケティングの仮説づくりを行う研究会です。
具体的なテーマは以下の通りです。

  1. 小売業の提供価値とDX活用についてケーススタディおよびビッグデータを活用しながら検討します
  2. 顧客体験価値を高めるショッパーの購買行動の発生メカニズムを意識/無意識の視点からニューロサイエンス活用しながら把握し、マーチャンダイジングおよびマーケティング施策の示唆を得ます
  3. 消費者(例えば、Z世代など)のSDGsに対する関心と店頭における購買行動について検討します
  4. 購買前・購買・購買後のカスタマー・ジャーニーにおけるショッパーの購買行動の反応を確認しながら、ショッパーの購買行動のデザインについて明らかにします

主催
中央大学ビジネススクール中村博研究室
アジアショッパーインサイト研究会事務局

コーディネーター

中村 博 Hiroshi Nakamura

中央大学大学院戦略経営研究科教授
早稲田大学商学部卒業後、博士(経営学:学習院大学)、専修大学商学部を経て現職. 公益財団法人流通経済研究所理事、日本プロモーショナル・マーケティング学会会長

主著に『新製品のマーケティング』(中央経済社2001年)、『ショッパーマーケティング』(日経 共著 2011年)、「SNSとID-POSの結合によるカスタマージャーニーの把握の試み」(流通情報2019年7月)、「コロナ禍で加速するネット通販」(流通情報,2020年11月)、コロナ禍・DX化で成長する小売業の提供価値(流通情報,2021年5月)、Amazon EffectとWalmartの対応戦略(流通情報 2022年1月)、小売業のDXとビジネスモデル(流通情報 2023年5月)、購買意思決定時期と属性表現の違いが商品選択に与える影響~解釈レベル理論と流暢性を用いた分析~(プロモーショナル・マーケティング研究 2023年10月)、非計画購買類型の拡張とカスタマージャーニーの検討―店舗内での購買意思決定に関する考察―(流通情報 2024年3月)など

8期研究テーマ 小売業のビジネスモデルおよび NBとPBのブランド・インサイト

研究課題01

チャネル戦略に関する研究:小売業のお財布シェア(ロイヤルティ)に及ぼす影響要因および未来店舗の検討

S字カーブ理論に基づく小売ビジネスの盛衰と未来店舗について検討します。

  • 小売ビジネス(SM、ドラッグ、ネット通販、オムニチャネルなどの成長性についてロイヤルティの視点から検討します。
  • 海外を含む主要小売業のDX戦略についてケーススタディを行います。
  • AI(生成AIなど)やMetaverseなどを活用した未来店舗の可能性について検討します
研究課題02

Habit Loop(ブランド購買の習慣化)と習慣化のための施策の実証研究

ブランドの習慣化を目指し、Habit Loop(トライアル・リピート・習慣化)をどのように回すかについて検討します。

  • ブランドの離脱率と継続率,習慣化率(定着率)について,最寄り品にフォーカスして分析します。
  • 顧客のカスタマージャーニーの視点から計画・非計画購買と顧客接点について調査研究します。
  • Line Mini アプリ(右図)などリテール・メディアによるトライアル顧客やリピート購買客の獲得について検討します。
  • ポイント・プログラム:適切なポイント数について明らかにします(ポイント弾力性)。
  • マーケティング・コミュニケーションの費用対効果についてCLTV(カスタマーライフタイムバリュ―)の視点から評価します。
研究課題03

ID-POSデータによるパーソナライズド・マーケティングの仮説作成

  • ID-POSデータから買い物客の習慣を知り、提案します。
  • 買い物順序データから、商品間の関係性について検証します。
  • 小売のアプリとID-POSを結合したコネクテッド・カスタマーのデータから、購買前の広告や店頭の刺激等のタッチポイントにおける効果を明らかにすることで、パーソナライズド・マーケティングの示唆を得ます。
研究課題04

Sequential POSデータ(購買順序データ)のマーケティング活用

  • ブランドの購買順序を測定し、インストア・プロモーションの展開やブランド力の測定について検討します。
  • 買い物順序データから、商品間の関係性(自ブランドの購買前後にどのようなブランドが購買されているか)について検証します。

ASI8期スケジュール

2024年6月~2025年2月

1
通算54回
  1. メーカーの科学的営業:顧客理解による顧客起点のマーケティング
  2. ブランドの定着化のための実証実験企画の検討
2
通算55回
  1. 日本最大手電気通信事業者のリテールメディア戦略
  2. 買い物客の店舗内購買行動とマーケティング戦略
3
通算56回
  1. 「Sequential POS データ(SPOS)によるブランドの購買順序効果」
  2. 小売業の DX 戦略とメーカーとのコラボレーション」
4
通算57回
  1. メーカーのカスタマーサクセス戦略
  2. ブランドの価値伝達と価値の把握:IDーPOSデータと連携するSmart Bingoの活用例
5
通算58回
  1. 大手ドラッグストアIDの構築と活用(メーカーとの取り組みなど)
  2. ポイントプロモーションの効果
6
通算59回
  1. Sequential POSデータの実証実験の取り組み
  2. 小売業におけるDXの現状と今後(メーカーとの取り組みなど)
7
通算60回
  1. Sequential POSを活用したレコメンデーションの実証
  2. Sequential POSデータによるブランド間の関連性のマーケティング活用
8
通算61回
  1. Future Storeの検討および8期ASIのまとめ(Habit Loopの回し方など)

スタッフ

杉本 ゆかり Yukari Sugimoto

博士(経営管理:中央大学)
ASI主席研究員
跡見学園女子大学マネジメント学部兼任講師(マーケティング論/企業マネジメント入門/展開ゼミナールⅡA・B/卒業研究・卒業論文担当)
群馬大学大学院講師(研究開発マーケティング/実践リーダーシップ特論担当)

主たる書籍・論文
  1. 「診療所の受診先選択に関する慢性疾患患者の意思決定プロセス」『医療と社会』Vol.30No.3(2020年)共著:中村博
  2. 「生活習慣病を含めた慢性疾患患者のインサイトを探る-外来診療における継続受診行動の解明-」『戦略経営ジャーナル』Vol.8No.1(2020)共著:中村博
  3. 「非計画購買類型の拡張とカスタマージャーニーの検討-店舗内での購買意思決定に関する考察―」『流通情報』No.567(2024)共著:中村博
  4. 『患者インサイトを探る-継続受診行動を導く医療マーケティング-』(千倉書房2020年)
  5. 『リーダーのためのコミュニケーションマネジメント -トップリーダーとメソッドから学ぶ部下育成の奥義』(中央経済社2024)

吉井 健 Ken Yoshii

博士(学術:中央大学)
ASI主任研究員
大妻女子大学家政学部教授(マーケティング戦略担当)

主たる書籍・論文
  1. 『オムニチャネル環境における消費者行動の理解-ショールーマーとリバース・ショールーマーの情報探索と購買プロセス-』(人間生活文化研究所, 2021)
  2. ショールーミング志向者のアパレル商品購買に向けた情報探索と購買行動の研究―リアル店舗とネット店舗でのプロモーション施策の検討―(2019), プロモーショナル・マーケティング研究, Vol.12, pp. 23-44.
  3. オムニチャネル環境における, アパレル商品を対象とした消費者のライフスタイル志向購買とマーケティング施策の研究(2020), 市場創造研究, 第9巻, pp. 5-22.
  4. リアル店舗におけるアパレル商品の購買満足要因 -知覚リスク低減効果への満足感とライフスタイル志向の考察-(2020), 日本衣服学会誌, 第64巻, pp. 21-38.
  5. マルチチャネルショッパーにおける, ビジュアル・マーチャンダイジングへの満足感と知覚リスク低減効果との関係性(2020) , 人間生活文化研究, 第30号, pp978-996

鈴木 一正 Kazumasa Suzuki

修士(MBA:中央大学)
ASI主任研究員
東京家政学院大学現代生活学部非常勤講師(マーケティング論担当)
高崎商科大学短期大学部兼任講師(ビジネス基礎担当)
東京成徳大学経営学部非常勤講師(サービスマーケティング論担当)

主たる書籍・論文
  1. 『「タンスの中まで知る」伝説の ONE TO ONE マーケティング ~日本橋三越における帳場制度とお得意様営業~』(東京図書出版 2018年)
  2. 『三越本店・栄光の5年』(東京図書出版 共著2019年)
  3. 「百貨店を活用した地域経済活性化に関する提言」(流通経済研究所打倒コロナ⾷農対策論⽂実⾏委員会』(2020年)
  4. 「顧客戦略が百貨店再生の鍵に 最前線の中心は外商担当者」『ストアーズレポート No.651』(ストアーズ社 2021年)
  5. 『三越350年 営業革新と挑戦の歴史』(同友館 共著2023年)

会場アクセス

所在地 中央大学駿河台キャンパス(お茶の水)

〒 101-8324 東京都千代田区神田駿河台3-11-5


[駿河台キャンパスへのアクセス]

●JR中央・総武線『御茶ノ水駅』下車、徒歩約3分
●東京メトロ丸ノ内線『御茶ノ水駅』下車、徒歩約6分
●東京メトロ丸ノ内線『淡路町駅』下車(B3b出口)、徒歩約4分
●東京メトロ千代田線『新御茶ノ水駅』下車(B1、B3b出口)、徒歩約3分
●都営地下鉄新宿線『小川町駅』下車(B3b出口)、徒歩約4分

お問い合わせ

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